(その1)より

Q.「ある3つの要件をすべて満たした場合」とは?

A.大まかに言うと、
①その期の給与総額が、基準期の給与総額より○%以上増加している
②その期の給与総額が、前期の給与総額以上である
③その期の給与平均が、前期の給与平均を超えている

場合です。

(所得拡大促進税制の適用要件として、上記の3要件を満たすことが必要となります)

①の「基準期」とは、いつのことですか?

「平成25年4月以後に開始する最も古い事業年度の1つ前の事業年度」です。

3月決算の1年法人であれば、
「平成25年4月以後に開始する最も古い事業年度」=平成25年4月~平成26年3月期

「1つ前の事業年度」=平成24年4月~平成25年3月期
ということになります。

毎期毎期毎に、「基準期」との比較と、「前期」との比較をする、ということになります。

①の要件は、「給与総額が、「基準期」と比べ、それ相応の増加をしていなければ、適用を認めないよ」というものです。

②の要件は、「最低でも前期と同額の支給総額じゃないとダメだよ」というものです。

③の要件は、「平均で前期を超えなくちゃダメだよ、だからと言って、1人当たりの給与を増やさずに、人を増やしたことにより、給与総額が減らないようにするのはダメだかんね」というものです。

③は前期と当期のそれぞれの給与総額を支給人数で割ればいいんですね?

いいえ、そんなに単純ではありません。平均年間給与ではなく、平均月額給与で比較します。

また、「誰に払ったもの」を計算対象とするかについては、「役員を除くんですよ」とか、「役員の特殊関係者も除くんですよ」というお話をしてきましたが、③については、さらに対象を限定して集計することになります。

キーワードは、「継続雇用者」「一般被保険者」「継続雇用制度(非対象者)」です。

「継続雇用者」であり、かつ、「一般被保険者」である方のうち、「継続雇用制度」対象者を除いた方の給与が計算対象です。

継続雇用者

継続雇用者とは、前期在職していて、かつ、当期も在職している従業員です。

これにより、前期在職していた給与水準の低い方を解雇し、当期入社した方に高い給与を支払っても、そこだけ見れば給与は増えていますが、③の判定式には関係ない、ということになります。

感覚的には、前期以前から在職している従業員の給与を当期において増やさなきゃダメですよ、ということです。

一般被保険者

一般被保険者とは、従業員の方のうち、65歳以上で雇用されている方や、1週間の所定労働時間が20時間未満の方等を除いた者(雇用保険の加入対象者となる方)で、かつ、高年齢継続被保険者、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者以外の方です。

詳しくは、下記をご覧ください。

雇用保険の適用基準・一般被保険者(厚生労働省)

「継続雇用制度(非対象者)」

継続雇用制度対象者を除きます

高年齢者雇用安定法に基づく継続雇用制度の対象者です。

具体的には、就業規則に「継続雇用制度」を導入している旨の記載があり、かつ雇用契約書や賃金台帳等のいずれかに、継続雇用制度に基づき雇用されている者である旨の記載があることが条件です。

継続雇用制度については、詳しくは下記をご覧ください。

65歳までの「高年齢者雇用確保措置」(厚生労働省熊本労働局)