「義務的開示制度」って何ですか?

政府税制調査会で検討されている制度です。

結論から言うと、
税務当局に、
実行した税金を過度に安くするスキーム(仕組み・取引)を、
教えろ(開示しろ)

というものです。

過度な課税逃れをさせないために、隠れてやるなよ、全部教えろ、というものです。

誰が教えなければならないんですか?

①納税者
②公認会計士・税理士・租税回避の専門事業者(「プロモーター」と言います)

です。

この「義務的開示制度」、元々はOECD(経済協力開発機構)のBEPS最終報告書の勧告がベースです。

BEPSって何?という感じだと思いますが、これは、「近年のグローバルなビジネスモデルの構造変化により生じた多国籍企業の活動実態と各国の税制や国際課税ルールとの間のずれを利用することで、多国籍企業がその課税所得を人為的に操作し、課税逃れを行っている問題」のことです。

このBEPS最終報告書によると、①②の両方、又は、①②のどちらか、が開示することになっています。

どんな取引が開示の対象になるの?

下記の
AかつB又はC
B又はC
の基準を満たした場合に、開示対象となります。

A 前提条件(租税回避に着目)
税金を安くするためにやっているか

B 一般基準(販売活動に着目)
守秘義務がある取引か、専門事業者に高い報酬が支払われているか

C 個別基準(高リスク分野に着目)
損出しの取引か(損を出して他の利益と相殺すれば税金がかからなくなりますよね)、リースバック取引等か
(金額基準も有)

どんな情報を開示するの?

納税者及びプロモーターの詳細、スキームの詳細、該当する開示基準(上のABCの話ですね)、該当する税務上の法律、予想される税務上の利益、顧客リスト等です。

開示しないと罰則はあるの?

早期開示を促す観点から、日々定額のペナルティを課したり、納税者の税務上の利益やプロモーターの受け取った報酬額に応じたペナルティを課すことになるでしょう。


スキームの詳細を入手した税務当局は、そのスキームを封じ込めるための新たな税法上の規定を作ることになります。

またイタチゴッコ?!