「修繕費」経理の場合は、傷が浅くて済む!

「修繕費」が税務調査で否認されたら(「ダメ」と言われたら)?

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機械を修理した場合、その修理により機械が高性能化すると、「新たに機械を買ったのと同じだよね」ということになり、その修理代は、「修繕費」として経費になるのではなく、「機械装置」として、資産の購入代金になります。

「修繕費」になれば、全額がその事業年度の経費になるんですが、「機械装置」になると、何年かに分けて経費(「減価償却費」)にすることになります。

「その機械は来期も使えるよね、来期も効能を発揮するよね、だったら、今期だけの経費じゃないよね」という理屈です。

例えば500万円の購入代金のうち、100万円が今期の経費で、残りの400万円は来期以降の経費ということです。

「機械装置」になるのに「修繕費」経理していた場合、もし税務調査でそれが見つかると、どうなると思いますか?

まず、500万円の修繕費は認められないので、500万円分経費が少なくなります。

そうすると、利益(「所得」)が500万円増えます。

その分、税金も増えますよね。

ただし、100万円分は、本来「減価償却費」として経費になる部分なので、「修繕費」として経理していた金額500万円のうち、100万円は、減価償却費とみなして、経費に認めてくれます。

だから、400万円(=500万円△100万円)だけ認められない、という感じです。

でも、これって、特例的な取扱いなんです。

減価償却費は、会社の意思表示がないと経費にならない!

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さっきお話したように、減価償却費って、機械が来期以降も使えるだろうってことで、計算上だけで、数期間に機械代を配分して経費にするんですよね。

ある意味「見積り」的でしょ。

こういうのって普通は経費になりません。

何でもかんでも「見積り」で経費を認めて、税金を安くされちゃ、税務署もたまらない、ということです。

そこで、「減価償却費」については、会社が「減価償却費」として経理している時に限って、認めてあげますよ(多過ぎたらダメだけど)、ということになっています

100万円の減価償却費を計上してもいいのに、会社が間違って40万円しか計上しなかったとしますよね?

その場合、計上し忘れた60万円を追加計上して、更正の請求(申告をやり直して税金を還付してもらうこと)ができるかというと、できない、ということなんです。

経理していなかった会社が悪い、ってことで。

でもさっきお話したように、「修繕費」として経理していた場合には、「減価償却費」として経理していたものとみなして、その期に計上すべき金額だけ、経費にすることができるんです。

除却損や消耗品なんかでも、同じように経費にすることができる場合があります。

「仕入」はアウト!

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同じ経費科目でも、「仕入」にしている場合には、「減価償却費として経理していたものとみなす」っていうのは適用できません。

商品仕入先から単発で機械を購入した場合、「仕入先から請求書が来たぞ。これは全部仕入だろう。」と言って、経理担当者の方が全額「商品仕入高」として経理したとします。

でも、その金額の中に、当社がその仕入先から購入した「機械装置」代が含まれていた、っていう場合、機械装置代が丸々経費にならなくなる、ってことなんです。

さっきの例で言うと、500万円丸々経費にならないんです。100万円だけ経費になるってこともないんです。

だから、仕入先からの請求書も、きちんと明細を確認しなくちゃダメですよ!